大倉陶園プレミアムサロン工程

花暦12ヶ月 9月「葡萄」製作工程



内藤忠治コレクション

花暦12ヶ月 9月「葡萄」




素材

デザイン制作工程

素材

「花暦12ヶ月」シリーズは、
大倉陶園デザイナー内藤忠治が一貫してデザインを手掛けます。
9月「葡萄」のデザインが生まれるまでの
過程の一部をご紹介致します。





内藤 忠治(ないとう ちゅうじ)

1975年に大倉陶園デザイナーとして入社し、デザイン室長などを経て、現在デザインアドバイザー、大倉陶園アートチャイナペインティングスクール講師を兼任しています。








デザインラフスケッチ

「葡萄」の実と葉のバランスを見ながらイメージを膨らませ描きます。
内藤デザイナー自身にも葡萄にまつわるエピソードが。
「葡萄の木が我が家にも1本あります。春の若葉の芽吹きから花が咲き、大きな葉陰に実をつけて行きます。色付き始めると人間が食べるのが先か鳥が先かと毎年知恵比べになっています。秋風が吹くころ、実は熟して家から離れていても香りがしてくると摘み取ってジャムを作るのが楽しみです。笊4、5杯の実から、指先が紫色になりながら種を取って準備します。秋も終わり頃、葡萄棚に残っているぶどうが貴腐葡萄のようになって茶色の葉の下についています。また来年も実をつけてくれることを願い豊饒に感謝する一年です。」(内藤)


デザイン原画の制作

コロンとした実を愛らしく描きます。
伸びやかなつるに実る果実、表情豊かな葉が美しく表現されています。


デザイン原画の完成

「甲州を訪れると葡萄棚のスケールの大きさに見とれています。そして見上げる葡萄の房に豊穣の喜びが込み上げてきます。葡萄の種類も多く、店先ではその色合いや形でも楽しませてくれます。今回、碗皿には葡萄棚にたわわに実る景色を描いています。」(内藤)




貼り見本

実際に見える配置を考慮し、デザインを決定します。




絵紙の完成です。

「カップ正面には、熟した葡萄の房を、カップ裏正面には熟す時を待つ葡萄を描き、果実の持つ熟成への喜びを表現しています。」(内藤)

この絵紙をもとにペインターが器に描いていきます。




素材

製作工程

素材



カップ手描き工程①

あらかじめ縁やハンドルに金線を施します。
絵柄のアウトラインを写した後、絵具を筆でのせていきます。




カップ手描き工程②

1回目の焼成の後、再度絵付けを行います。焼成品の色の出方、全体の雰囲気を確認し、さらに描き込んでいきます。


カップ1回目焼成前

カップ2回目焼成前


ソーサーも同じく手描きを施します。

ソーサー手描き工程①

ソーサー手描き工程②




金たたき

縁の柔らかな金彩模様は「金たたき」という技法で金付けをします。
金液をスポンジに染み込ませ、軽く縁をたたくように丁寧にのせていきます。



金液をといたパレット



同じくソーサーの縁にも金たたきを施します。
花弁の部分にはマスキングを施し、金彩が被らないようにしています。







焼成し、「葡萄」の完成となります。






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