大倉陶園プレミアムサロン工程
花暦12ヶ月 7月「クレマチス」製作工程
内藤忠治コレクション
花暦12ヶ月 7月「クレマチス」
デザイン制作工程
「花暦12ヶ月」シリーズは、
大倉陶園デザイナー内藤忠治が一貫してデザインを手掛けます。
7月「クレマチス」のデザインが生まれるまでの
過程をご紹介致します。
「花暦12ヶ月」シリーズは、
大倉陶園デザイナー内藤忠治が一貫してデザインを手掛けます。
7月「クレマチス」のデザインが生まれるまでの
過程をご紹介致します。
内藤 忠治(ないとう ちゅうじ) 1975年に大倉陶園デザイナーとして入社し、デザイン室長などを経て、現在デザインアドバイザー、大倉陶園アートチャイナペインティングスクール講師を兼任しています。 |
デザインスケッチ デザインの元になるスケッチです。 日本のガーデニングでも様々な品種が見られるようになったクレマチス。 青い「カザグルマ(風車)」は、8枚の花弁が特長の日本自生のクレマチスです。 夏が近くなると、大倉陶園敷地内でもクレマチスが咲き始めます。 |
こちらは「ハンショウヅル(半鐘蔓)」のスケッチ。 ハンショウヅルはClematis japonicaという学名のとおり、日本原産のクレマチスの仲間です。 |
カップ中央のデザイン 6枚の花弁をつけた淡い紫色のクレマチスを描きました。 優しい色合いの様々な品種のクレマチスをデザインして、ひとつのカップ&ソーサーにしていきます。 「様々なクレマチスが咲くパーゴラ(つる棚)の下で過ごしているかのような、美しい庭園の空間をカップ&ソーサーに表現しました。」(内藤) |
貼り見本 実際に見える配置を考慮し、デザインを決定します。 |
絵紙の完成です。 この絵紙をもとにペインターが器に描いていきます。 |
製作工程
ソーサー工程・手描き 1回目の手描き工程です。 絵柄のアウトラインを写した後、絵具を筆でのせていきます。 特徴的な細かいしべを丁寧に描きます。 |
ソーサー工程・手描き 1回目の手描きが終わりました。 この後一度焼成し、マスキングを施してから「たたき」の工程に入ります。 |
「クレマチス」のソーサーは、こもれびをイメージした柔らかなグラデーションを表現するために、「たたき」の技法を用いています。
たたき①:筆で絵の具をのせる |
たたき②:スポンジでたたく |
①と②を何度も繰り返し、柔らかなグラデーションにしていきます。
赤く塗られている箇所がマスキングされた所です。花の部分のみマスキングし、葉と蔓はそのまま上からたたいて背景に馴染ませます。
こうすることで花の部分のみを浮き立たせています。
たたきが終わった後は、マスキングをはがして焼成します。
赤く塗られている箇所がマスキングされた所です。花の部分のみマスキングし、葉と蔓はそのまま上からたたいて背景に馴染ませます。
こうすることで花の部分のみを浮き立たせています。
たたきが終わった後は、マスキングをはがして焼成します。
1回目ではラフのように描いていた花を細かく描き込んでいきます。 花びらの薄い質感などを繊細に描きます。 |
たたきと手描きが終わりました。 最後に縁に金彩を施して焼成します。 |
手描き1回目→たたき→手描き2回目 と少しずつ仕上げます。
カップにも手描きをしていきます。 |
手描き1回目 |
手描き2回目 |
カップとソーサーで様々な品種のクレマチスが楽しめるカップ&ソーサーの完成です。 |