花暦12ヶ月 5月「花冠」 製作工程



内藤忠治コレクション

花暦12ヶ月 5月「花冠」




素材

デザイン制作工程

素材

「花暦12ヶ月」シリーズは、
大倉陶園デザイナー内藤忠治が一貫してデザインを手掛けます。
5月「花冠(はなかんむり)」のデザインが生まれるまでの
過程の一部をご紹介致します。





内藤 忠治(ないとう ちゅうじ)

1975年に大倉陶園デザイナーとして入社し、デザイン室長などを経て、現在デザインアドバイザー、大倉陶園アートチャイナペインティングスクール講師を兼任しています。












デザイン前の習作

習作をもとにデザイン原画を制作します。
社内に自生しているシロツメグサを摘み、描きました。




習作

スケッチブックに伸び伸びと描かれています。



デザインストック

総手描きのものや、色違いも。花暦12ヶ月には漆蒔きと組み合わせたシロツメグサのデザインが採用されました。



貼り見本
実際に見える配置を考慮し、デザインを決定します。



絵紙の完成です。
この絵紙をもとにペインターが器に描いていきます。




素材

製作工程

素材



まず、カップに漆蒔きを施します。
漆蒔き(うるしまき)とは、漆(現在は合成漆)を接着剤として絵具を均一に定着させる方法です。気候などにも左右されやすい、熟練の経験が必要な技法です。

蒔きの工程
漆の上に絵具の粉を蒔きます。

※写真は、グリーンを使用した別の商品の工程ですが、5月「花冠」も同様の工程になります。




蒔きの工程
筆や綿で綿で軽く擦りながら丹念に染み込ませ、均一にならします。







蒔きの工程
写真右:絵具を蒔く前の、漆を塗った状態
写真左:絵具を蒔き終わった状態。
この後マスキングを剥がし、絵具の際を綺麗に仕上げ、一度焼成を行います。



手描きの工程に入ります。
白い花を白磁の上に描き出すことは素描技術が必要です。
シロツメグサの花部分のみでも、絵具はグリーン系〜ピンク系を約10色程使用しています。




カップ手描き工程
内藤デザイナーの絵紙をもとにペインターが器に描いていきます。
アウトラインを写した後、絵具を筆でのせていきます。




カップ手描き工程
1回目の焼成の後、再度絵付けを行います。焼成品の色の出方、全体の雰囲気を確認し、さらに描き込んでいきます。



ソーサー手描き工程
カップと同じく、ソーサーもアウトラインを写した後、絵具を筆でのせていきます。




ソーサー手描き工程
1回目の焼成の後、さらに描き込んでいきます。



ペインターのデスクに置かれた四つ葉のクローバーと、何とも珍しい五つ葉のクローバー。
大倉陶園の敷地内で見つけて摘んできたものだそうです。
実物も観察しながら描きました。





2回目の焼成前
「花冠」の手描きの工程では2〜3回ほど焼成を行います。












カップとソーサーに金彩を施し焼成し、「花冠」の完成となります。